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七つの習慣日記150

 七つの習慣…知性…座敷ぼっこ(筒井 康隆)

 幽霊とか金縛りとか、僕は見たことも経験したこともなく、大体の人は特に女性は見たことのある人の方が多いと思うわけで、そう言う話を聞く度に僕の感性が鈍いのではないかと思ってしまうのですが…

 今回は、ちょっとロマンSFチックな座敷ぼっ多摩風091117 この話です。

 …『どうやら座敷ぼっこがいるらしいな』。夏休みが終わった2学期の最初の日、女子高の教師である新庄先生は、女生徒達の顔を眺めまわして、つぶやくように言った。

 ある女生徒が言う『先生、座敷ぼっこって何ですか』。先生『大雪に閉じ込められた冬の夜、家の中に集まって遊んでいた子供達がふと気がついてみると、人数がひとり増えているんだ…

 例えば、最初十人だったのが、十一人になっているんだ。これは変だ。いったい後からやってきたのは誰だろう? そう思って子供たちがお互いに顔を見合わせながら考えるんだけど、だれもが最初からいた子ばかりなんだよ。でも最初に集まった時は、たしかに十人だったんだ。そこで皆が、ああ、座敷ぼっこがやってきたって言うんだよ』。

 女生徒たち『うわあ、こわい』。『気味が悪いわ』。『じゃあ、その座敷ぼっこが、いまこの教室にいるんですか?』。先生『うん。どうもそうらしいんだよ』。

 『先生の記憶だと、このクラスは1学期は51人だった、それが今は52人になっている。それに机の並び方をごらん。1学期は8人6列に並んで48人。七列目は3つしか机がなかっただろ。だけどほら、今は4つになっている』。

 女生徒たちは怖がりながらも、楽しくおしゃべりをしている。先生は満足そうに眺めている。

 初秋の夕暮、先生は学校からの帰途、いつも町外れの公園のベンチに腰をおろし休憩をする。遠い山並をぼんやり眺め、郷里の山を想う。枯れ葉が肩に舞い落ちて、あたりは夕陽に暖かく染まっている。

 そこへ、教え子の稲垣 英子が来て、笑いかける。『ここ、とても涼しいですね。今日の先生の座敷ぼっこの話、とても面白かったです』。『先生の故郷は遠いんですか』。『ああ、遠いよ。この町からだと半日以上かかるな』。

 『遠いんですね。でもわたしの故郷なんか、もっともっと遠いのよ』。『ほう、君の故郷はどこ』。女生徒は夕焼け空のかなたを眺めて『とても、とても遠いところ』。

 『ほう、じゃあもしかしたら座敷ぼっこは君かもしれないね』。『ええそうよ。座敷ぼっこは私なのよ』。『でも君は、たしか1学期からいたじゃないか』。『ああ、それはわたしが、先生や皆にそういう記憶を与えたからなのよ。全ての記憶を修正することはできなかったけど』。多摩風091113 

 『なるほどね』。『どうして君は、そんな遠いところから、ここへきたんだい』。『いろいろと勉強したかったから。わたしの故郷はとても平和なのよ。…あ、わたしそろそろ帰ります。さよなら』。『さよなら。また明日ね』。

 公園で休む先生、今日も稲垣 英子がやってくる。だが、今日の彼女はなぜか元気がない。『どうしたんだい。元気がないね』。『先生、わたし、故郷へ帰るかもしれないんです』。…『また、きっと会えるよ』。『ええ、いつか、またね』…

 次の日、稲垣 英子は学校に来なかった。それでも先生は帰途、公園のベンチに腰をおろし、しばらくぼんやり休憩した。『また、冬がくるんだなあ』。先生はこのごろ、よくひとりごとを言う。

 冬休みが終わり、3学期が始まった。第一日目先生は教室の皆を見まわして、おやと思った。52人いたはずの生徒が、51人しかいないのだ。机の並びも少し変わったような気がする。

 『おやおや、これじゃあ、まるで座敷ぼっこのあべこべじゃあないか』。女生徒『先生、その座敷ぼっこってなんですか』。『うん。座敷ぼっこというのはね…』。

 帰途、いつものように先生は、公園のベンチで休憩する。いつか誰かとここで話していたような、気がする。あれは、いつの日のことだっただろうか。今でも誰かを待っているような気がする。遠い山並は白く雪の帽子を被っている。

 それを見ると、先生は長い間帰っていない故郷のことをまた想う『遠いなあ』と。

 …以上、お話終わりです。またまた長くなって、失礼しましたぁ~

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comment

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No title

なんだか あったかいお話ですね
こうゆうの 好きです v-410

私は 何度か 金縛りにあったことがありますが
霊的なものではなく 疲れだと思います
霊感は まったくありません
母は
「夜中に玄関でチャイムが鳴ったからドアを開けたら
入院してるはずのおじいちゃんが立ってて
『ありがとう ありがとう』って言ってると思ってたら
電話が鳴って目が覚めて
病院から『いま亡くなりました』って連絡があった」
って言っていました
夢に亡くなった兄弟が出てきたり
何度か そうゆう体験しているみたいです

MAYさん いらっしゃい!

コメント ありがとうございます!
けっこう、なごむ話しでしょ。秋から冬へ向かう時期の雰囲気にぴったり、なんて、はは。
 僕も友達とかから良く聞く話としては、やはり近しい人が亡くなったときは、なんかあるようですね。夢に出てくるとか、ペットが騒ぐとか…。こういう感覚もあったらまたそれなりに怖いこともあるだろうとは思うんですが、なきゃないで寂しいような、はは、勝手ですね。

こんにちは

なんだか少し切ない。。でも温かい。
余韻に心のつながりって良いですね。
先生の記憶だけ消さないのは本当は故意でしょうか。
去る前に正体を明かして。
先生に淡い気持ちを抱いていたのかもしれませんね❤
驚かない許容量の広さと包容力、余裕が素敵な男性。
ぎょえ~っ!とか言って跳びあがって逃げたら喜劇になりますもの(笑)
寒いですね。こちらで暖を取らせていただきました。
いつもの楽しみ。。。^^
風邪引かないで下さいね。

englandroseさん いらっしゃい!

コメント ありがとうございます!
ははは…楽しいコメント、ありがとうございます!僕は、楽しいやつとか、おちのあるやつとか、どんでん返しのあるのとかが好きなんですが、なかなか面白いのはそうそうなく、ちょっと今日のは地味だったかもしれませんが、englandroseさんに暖まっていただけて、嬉しいです。また喜んでいただけるように、がんばって面白いものを探します。englandroseさんも、風景とか、月など撮られる際には、暖かくして風邪ひかないようにして下さいね~

No title

英子ちゃんは先生が自分を受け入れてくれるってわかって
遠い国から勉強しにきたんですね。
きっとたくさん勉強したかったのに悔いが残ってたんでしょうね。
でも、勉強して先生に話を聞いてもらって満足して帰ったんだなぁ。
私も霊感が強ければ、たくさんの子ども達と話が出来るのになぁ~。
時々、そんな力が欲しいとさえ思います。
見るのは、せいぜい家族の夜中の奇行だけですからね(笑)

moguraさん いらっしゃい!

コメント ありがとうございます!
家族の奇行って…思い出しましたよ。みんなの奇行の話、あれは結構面白かったですね。はは。じつは、もぐらさんにもあったりして…へへ、PONKOちゃんに聞こうかな。だけど実際、もぐらさんはあまり寝ていらっしゃらないですよね。もしかして4時間くらいですか、それでは、奇行しようにも時間がないですよね。
 もぐらさん、霊感はないかもしれないですけど、コミュニケーション能力は普通の人より遥かにあると思いますけどね。みんなの気持ちが良くわかるみたいだし。霊感あるより良いかもしれませんよ~
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てんてんまるどん

Author:てんてんまるどん
しがないサラリーマンです。起業のきっかけに、ブログを開設しました。人生指南書として世界的ベストセラーの『七つの習慣』をテーマにしました。日々の生活においての実践の様子、関連する本なども紹介していきます。感想を交換し合いながらコミュニケーションの輪を広げたいと思っています。

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